PMIって何？

Purchasing Managers’s Indexの略で、景気先行指標の一つです。

製造業者やサービス業の購買担当者に、新規受注・生産高・雇用・価格などについてのアンケートをし、指標化したものです。

PMI最大の特徴は、即効性が非常に高いことです。その国の企業の購買担当に直接調査をしているため、景気の実態を正確に反映することができると言われています。

GDP等の他の経済指標より早く数値として反映されるため、経済の「先行指数」として非常に注目度が高くなっています。

PMIの指数は、50が基準となっています。

50を上回ると景気は上向き、逆に下回ると景気は下り坂であると判断することができます。

ですが、PMIの見方で一つ注意点があります。単純に50を上回ると経済が上向いているというわけではなく、「景気が良くなると考えている」人が多いというニュアンスになります。

あくまでも「先行指数」になりますので、現状の景気状態ではなく、今後の未来を占う一つの重要な指数として考えておいてください。

実際の結果としては、「GDP」や「鉱工業生産」として数値化されるのですが、連動性が高く、先行指数としての重要性は高く評価されています。

なぜ製造業の購買担当者にアンケートを取っているかと言うと、購買担当者は、自社の利益を最大限にするため、世界の状況は把握したうえで原材料となる部品を仕入れようとするため、最も各国の景気動向や需給バランスを把握しているからです。

そのため、正確かつ即効性のある情報を入手できるようになります。

マーケットでは、アメリカ・中国・ユーロ圏のPMIが非常に重要視されています。

特にアメリカは世界の中心なので最も注目度が高いです。

アメリカではPMIという指標ないのですが、「ISM製造業景気指数」「ISM非製造業景気指数」と言うものが同種の指標となっています。

また、「フィラデルフィア連銀製造業景気数」「ニューヨーク連銀製造業指数」も同様の指標ではありますが、「ISM製造業景気指数」が最も注目度が高いです。

こちらも50を基準として景気の拡大と減衰を判断することができます。

FRBは、50を下回る時に利上げをしたことが無いことから、今後もアメリカの利上げ回数などを占う縦横な指標の一つとてして考えられています。

中国のPMIは、ややこしいですが2種類あります。

財新が発表している「Caixin製造業購買担当者景気指数PMI」と、政府発表の「製造業購買担当者景気指数PMI」の2つです。

Caixinの方は、政府発表の方より中小企業が対象になっておりやや結果が悪くなる傾向があります。

・Caixin製造業購買担当者景気指数PMI

⇒中国のメディアグループの財新と、イギリスの金融調査会社のマークイットが発表

・製造業購買担当者景気指数PMI

⇒国家統計局と中国物流購入連合会が発表